バロック演奏会の次の日。日曜日のお昼12時からという時間に、Muziek Gebouw Aan’t IJ での演奏会を聴きにいった。最近 rising star として活躍中のハープ奏者 Lavinia Meijerと仲間達というメンバー。ラヴィニア以外は Aurelia Saxophone quartet とコンセルトヘボウの演奏家達。
ドビュッシーのフルート、ハープ、ヴィオラのソナタの後、ヴァイオリニストのTjeerd Top とラヴィニアによるサン・サーンスの「幻想曲作品124」。これが、すごかった。。。
特にヴァイオリニストの素晴らしい豊かな美しい音色と、その立ち姿の自然なこと、音楽の精霊が語りかけているかのようだった。もちろんモダンヴァイオリンだが、その音色が続く限り、涙が止まらなくなった。彼がパガニーニかモーツァルトのように見えた。もうこれで家に帰ってもよかった。。。即 Tjeerd のファンになっていた。
他には Carlos Michánsの作品でハープとサクソフォーンカルテット、ラヴィニアのスカルラッティソナタのソロ、 Joey Roukens という26歳の作曲家による Tjeerdとラヴィニアのデュオ。これもとても良い作品だった。 Carlos Salzedo の作品をラヴィニアのソロ。ランチコンサートの1時間くらいを想像していたのだけれど、盛りだくさんのプログラムで充実した演奏会だった。古い教会でのバロックアンサンブルもオランダらしくてよかったけれど、モダンの良いホールでのモダン楽器の演奏会も、細かい所まで綺麗に響き、そのゴージャス感もまた格別だなあ。
ラヴィニアは演奏の合間にも何度もマイクを持って話し、演奏会の後にはいつもお客さんのいるロビーに出てくる。とってもフレンドリーで存在感がある。初めて見たのは、朝のテレビ番組「おはようオランダ」(!)でだったが、これで3度目。こんな充実したプログラムをさらっとこなしてしまうなんて体力的にもタフなことだと思う。