出産事情今昔

 60、70代の知人の女性たちが、自分たちの頃の出産の体験談を聞かせてくれる。
 
「私は2日間かかった」「3日間かかった」「ワゴン車の中でさっと産まれてしまった」
「自宅でさっと産まれてしまい、夫が靴ひもを解いてへその緒をしばった」などなど。

さらに、当時は時間がかかったときには、「驚異のオイル」というのを薬局で買って来て飲んだ、という話も。(70代オランダ人)
そのオイルの原料はなんなのだろうか〜? 
最近はきいたこともない。

それから oudse bruin beer という種類のビールを飲むと母乳によいよ、というのは3人から聞いた。
ビール飲みたいから、試してみたいが、アルコール禁止じゃなくてよいのだろうか。。。!

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育てること

 久しぶりにピアノの鍵盤に触れる。
 聞き覚えのある音楽が、耳の中に響く。
 ただ、指がやや鈍い。でも、、でも、、、ピアノを弾くとあついものが込み上げて来て、音楽がパワーを与えてくれる。

 久しぶりに外の空気を吸うと、アムステルダムの街は変わりなく、シャボン玉の中ででも暮らしていたかのような気分になる。

 子育てとはなんと時間がかかるものだろうか!!!
 ピアノ曲を勉強するときに、時間をかけて育てていくのに似ている。
 曲の持っている力、内容を理解すること、弾き込み、自分の考えや感覚を投影させてから再創造すること。

 時間をかければかけるほど、作品がよくなるように、子供と一緒に過ごすことで、理解が深まるだろうか。
 じーっと見ていると様々な表情をする。
 赤ちゃん言語は、難しい。。。

フリーランサー

 自分はオランダでは、「フリーランス」の音楽家という立場で、’ワンマンビジネス’(従業員がいない仕事)という登録になっている。日本では「自由業」にあたる。
アートに関する仕事の人ばかりでなく、オランダでこの肩書きの人に時々出会う。特に昨年お世話になったのは、大工さん。そして今回、助産師さんにお世話になった。

 大工さんについてはまたいつかの機会に書くことにして、今回の出産でお世話になったのはフリーランスの助産師さんだった。
私が通っていた助産院には4人の助産師さんがおり、出産の際にはそのうちの一人が担当してくれることになっていた。

 だが。。。。実際に「その時」が来たとき、助産院の緊急用の携帯電話にお返事をしてくれたのは、その日たまたま入っていたフリーランサーのピンチヒッター。
こういうことも、あり得ます、とは聞いていた。
だから初めて会う方が、緊急の破水に来た。誰が来ようと、助けてもらえるなら、、、という気分だったのでかまわなかった。

 ただ、覚えているのは、一応土足禁止にしている家に、ずんずんとブーツで入って来て、ロングヘアーが動くたびにをぱさっと翻り、香水が漂っていたこと。
「ごめんね、香水あなたにはきついかもしれないけれど」とも。

 てきぱきと仕事をして、風のように去っていった。病院に行くことになったとき、私達はタクシーで、彼女は自分の車で病院まで来てくれて、引き継ぎをして、また去っていった。

 出産後一週間の間に、助産院から3回の往診があるのだが、偶然にも彼女が一度来てくれたので、お礼の挨拶ができた。
「昨晩も出産に立ち会っていてね。今朝もほとんど寝ていないの。」ととっても忙しそう。

 ジーンズにブーツ、ロングヘアー。道ばたで出会ったら、普通のきれいなお姉さんで、彼女が今出産に立ち会っていてね、、、なんて誰もわからないだろうと思う。
フリーランサーは「ワンマンビジネス」の自分の会社だから、仕事着も、もちろん自由。でもこの仕事で香水って。。。妊婦は匂いに敏感なのである。
 実際仕事をしている姿はかっこよく、楽しそうだった。

 「自分のスタイル」的な働き方は、とてもオランダらしい。
 記憶が鮮明な一日の中でも、とくに印象深い存在だった。