バイリンガルで子育てをするのに、小さな疑問は毎日のようにある。
なるべく日本語とオランダ語の2カ国語に集中するため、日本語の中にたくさん出てくる英語をどうするか、悩む。
例えば「コーンスープ」と言ってしまえば日本では普通のことだが、まず英語の「コーン」という単語はオランダ語では maïs「マイス」、「コーンスープ」は「マイススープ」と言う。
私は「トウモロコシのスープ」と言うようにする。子供がオランダの中学校にあがり英語の「コーン」という単語を学んだら、または自分で知るようになったら使おうと思う。
日本語の「トウモロコシ」という語感とあの黄色いトウモロコシの形のイメージが一致して欲しいからだ。
でも日本語を貫くのにわかりにくい言葉も多いことに気づく。
スポーツの名前なんて、カタカナばかり。水泳では、バタフライも平泳ぎもクロールも、そしてフィギュアスケート、サッカー、アーチェリー、日本語には英語が多いが、これらの単語にはオランダ語特有の言葉がある。例えば野球なんて、ずいぶん長いことオランダ語知らなかった。 ‘honkbal’。ホンクバル?!想像もつかないでしょう??
他に日本語独自の言葉は?と疑問をもったのが「紙ナプキン」。「紙ナプキン」または「紙ナフキン」これが日本語。
オランダ語では servet 「セルヴェット」。
オランダ人はこの「セルヴェット」を日常よく使う。
日本ではテーブルを拭く「ふきん」があって、それで食事中テーブルが汚れたらふいたり、または手を拭くには「おしぼり」がある。日本人は濡れたタオルをよく使う。それを意識し始めたのは、こちらでは紙で済ませることが多いことに気づいたからだ。
保育所の時から、子供達もクラスメートの誕生日パーティには一人づつセルヴェットがある。オランダ人のお宅で食事をすると、必ず置いてある。もちろん日本でも洋食のレストランには置いてある。
ある時、ベビーシッターさんに、「食事の時、手や口を拭くのはこのタオルを濡らして使ってください」と置いて出かける。
床にこぼしたときは、こっちで、と別のタオル。(他に、テーブル用台ふきんもあるのだが、言うのをやめた。)
先日2回、違う二人のオランダ人のベビーシッターさん、どちらも乾いたまま置いておいたタオルが使われていないことに気づいた。
頼んだのにも関わらず。。。
そして、キッチンペーパーやティッシュ、近くに置いてあったセルヴェットを使っていた。
「ふきん」「おしぼり」は日本特有の文化なのだなあ、と思った。