また巡り合わせというのか、素晴らしいエラールのグランドピアノ(1915年製)が私のスタジオに1年間来ることになった。
なんと美しい木目、タッチもなんとも言えないヒストリカルなピアノの感覚。
もっとモダンピアノの音色を想像していたが、低音もアーティキュレーションが聞きやすい、ピュアな音色。弦もハンマーヘッドもオリジナル。
チェンバロ製作家として知られる、ヨープ・クリンクハマー氏がここ数年フォルテピアノ、特にエラールにはまり、何台か修復の監督を手がけた。
コンサートも企画されたが、結局今は場所もとるので、売りに出すことも考えていたようだ。
売れるまで、とりあえずどこかに置かせてもらいたいということだったので、お話してみたら、トントン拍子で話がすすみ、
スペースのある私のスタジオに。
そのお話を聞いたのも、ひょんなことからで、そのご縁をもたらしてくれた方にも感謝。
私にとって、オランダで身近に置けるはじめてのグランドピアノ。
(シュタインモデルの18世紀レプリカの楽器をそう呼ぶ気がしないので)
ピアノの先生としても、普通の小さいピアノしかなかったので本当にありがたい。
私だけでなく、生徒さんにとっても恩恵が受けられ、子供達もグランドピアノの音色とその目前から香り立つ豊かな音色に、大きなインパクトを受けているように見える。
なんたって、グランドピアノ。
ヒストリカルな平行弦最後の時代のエラール。
たくさん練習したい!